前作を挽回できる程に傑作!?『鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー』

《記事内容》

けっこう良いのでは……? なんなら映画として面白かったし、原作ファンとして感動もしたぞ……!? 何がって、5月20日より公開されている実写映画「鋼の錬金術師  完結編 復讐者スカー」のことである。

なぜなら、前作のダメだったところが軒並み目立たなくなり、反対に良かったところが前面に押し出されていたのだから。酷評オンパレードだった前作の汚名返上と呼ぶべき出来栄えであり、冗談抜きで支持したくなった。具体的なその理由を記していこう。

【※以下、本編の核心的なネタバレは避けていますが、ごく一部の展開に触れています】

子役がわずかしか登場しなくなった

 2017年に公開された前作「鋼の錬金術師」でどうしても擁護し難かったのは「子役のシーンが全部ひどい」ことだった。駄作とみればすぐに実写映画版「デビルマン」を持ち出す風潮は好きではないが、映画冒頭で子役2人が棒読みで話し合う様は絵面も含め「デビルマン」そっくりで頭を抱えた。中盤の幼女と遊ぶシーンもずっとスクリーンから目をそらし天井を見上げたくなった。

もちろん、問題はキャスティング担当者や演技指導にある。これは実際に演じた子役はもちろん、真剣に子役として活動している者たちにも失礼であり、世界中で子役が大人顔負けの名演をする作品が生まれている昨今に送り出す内容として、本当に恥ずかしいのでマジメに批判されて然るべきだ。曽利文彦監督作は「ICHI」(2008)や「あしたのジョー」(2011)も同じく子役の「言わせられている感」がひどすぎた。

だが、今回の続編「完結編 復讐者スカー」では子役が登場するシーンはごく少ない! 後述するそれはそれで愉快な寺田心と、戦争難民としてその背景を語る子役がいるくらいで、ほとんどノイズにならないのだ。子役の出演シーンの大幅な削減、それだけで映画としてのレベルが格段にアップしていた。

以下全文

ネットでの反応

・内容はどうあれ、こういう外国人風キャラが多いものは素直に外国人に演じて欲しい。その中に数人日本人がみたいな配役の方が没入できる。こういうのは国内向けのミュージカルで良いのでは。
・実写はコスプレにしかならない。それよりも世界観と設定をそのままで新たなキャラクターを主役にして別作品なら受け入れられる。
年齢体格人種CGだらけじゃ無理がある
・まあ、それなりに映画会社が力を入れて制作した映画を公開すぐにダメ出しは立場上できないですよね。
どんな映画に対しても擁護の姿勢を貫く記者様には感服いたします。
・子役がノイズって言うけど、こういう実写作品自体がノイズなんだよ。
アニメや原作の後に観ると、高級寿司食べた後に10年常温で放置した寿司を見た気分だよ。
・キングダムは同じアジア人なので違和感が少ないだけで、エドワード=山田、に違和感を覚えない人はいないのでは?

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