“おすすめはしたくない”名作カルト作品に「人生狂わされた」「アニメ概念が変わった」

《記事内容》

隠れた庵野作品も! 熱狂的支持者の多い、鬱寄りカルト作品

一部から熱狂的な人気を誇るアニメ作品のなかには、難解なものや、「鬱度」の高いものもあります。こうした理由から、名作だと分かっていても「オススメしにくい」「手を出しにくい」と思う作品はありませんか? この記事では、オススメしにくいものの、カルト的人気の隠れた名作アニメを3作品ご紹介します。SNSでも「人生狂わされた」「アニメの概念がくつがえった」と評判です。
●『serial experiments lain』(1998年7月~放送)

ネット端末「NAVI」と、電脳世界である「Wired(ワイヤード)」が普及している世界。中学生の岩倉玲音(いわくら・れいん/CV:清水香里)は、ある日「自殺した生徒からメールが届いた」と泣いているクラスメイトを見て、久しぶりにNAVIを立ち上げます。

音声認識でNAVIを開くと、そこには自殺した生徒・四方田千砂(よもだ・ちさ/CV:武藤寿美)からのメールが届いていました。千砂とやり取りし、自殺した理由を聞く玲音。すると、千砂は「ここには神様がいるの」と答えて――?

『serial experiments lain』は、当時はまだ珍しかったメディアミックス作品です。ゲームと雑誌連載の企画も同時進行しており、それぞれ設定は異なるものの、お互いを補完するような内容となっています。「サイコホラー」とも称される本作では、電脳世界のWiredと現実世界の境目が徐々にあいまいになり、その両方を行き来する玲音の内面が描かれます。

最初はおとなしい普通の女の子だった玲音ですが、千砂からのメールをきっかけにNAVIやWiredに興味を持ち、だんだんと電脳世界へのめり込んでいきます。回を追うごとに玲音は自分の部屋のNAVIを拡張し、画面や冷却装置、おびただしい数の線や管を増やしていきます。その様子は、もはや女の子の部屋というより、暗く不気味な要塞のようです。

そして、さまざまな事件に巻き込まれていく玲音ですが、ワイヤードのなかに自分とは違う「玲音」がいることに気づきます。「玲音」とはなんなのか、「存在」や「認識」とはなんなのか。こうした哲学的な問いを、いたる場面で視聴者に投げかけてくる、かなり難解な作品です。

「記憶とはただの記録に過ぎない」という結論に達した玲音は、いったいどうなってしまうのでしょうか。作中ところどころで流れる低いノイズ音や、説明なくネットの専門用語が飛び交い、独特の雰囲気が漂う本作。設定が違うゲーム版もカルト的人気を誇っており、中古版でも8万円近い価格で取引されているほどです。哲学的なアニメや、ダウナーな雰囲気の作品が好きな方はぜひ。この作品は、「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「U-NEXT」などで見ることができます。
●『彼氏彼女の事情』(1998年10月~放送)

進学校・県立北栄高校に入学した宮沢雪野(みやざわ・ゆきの/CV:榎本温子)は、自分が入学式で学年総代を務められなかったことに不満を感じていました。なぜなら、雪野は人に尊敬されたい超・見栄っ張り。これまで、成績優秀・眉目秀麗な優等生を演じ切ってきたからです。

入試で学年トップを取り総代を務めたのは、同じクラスの有馬総一郎(ありま・そういちろう/CV:鈴木千尋)。優秀なうえに優しく爽やかな好青年である有馬に、闘争心を燃やす雪野。そうとは知らず、一見完璧な雪野に惹かれ始める有馬は、CDを貸しに雪野の家を訪れます。すっかり油断していた雪野は、ジャージにメガネ、ヘアバンドという、皆には絶対さらしてこなかった「本性」を見られてしまい――?

『彼氏彼女の事情』は、同名マンガ(作:津田雅美/白泉社)を原作としたアニメです。原作は累計発行部数1100万部を突破している人気作品で、『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明氏が監督を務めたことで話題となりました。時に暗さが目立つほどの深い心理描写や実写を交えた独特の演出が、隠れた人気を誇っています。

庵野監督が、『新世紀エヴァンゲリオン』の次に手がけたテレビアニメ作品である本作。制作会社の「ガイナックス」をはじめとして、数々の『エヴァ』スタッフが製作にかかわった本作では、太い明朝体の文字や立ち並ぶ信号機など、「庵野節」がところどころでさく裂。第19話で突如始まった、切り絵や実写を交えた「劇メーション」にも、当時話題が集まりました。

そして、展開が原作にかなり忠実に作られているのも、本作の特徴のひとつです。明るい学園ラブコメかと思いきや、それぞれの暗い過去や思春期特有の悩み・すれ違いなど、登場人物たちの心理を丁寧に描写。雪野が完璧を演じるのは「見栄のため」が理由ですが、有馬が優等生でいるのは、もっと切実で悲しい理由があります。

進学校に通う高校生たちというだけあって、その内省力の高さは大人をしのぐほど。その一方でまだまだ気持ちをコントロールしきれず、生々しく感情をぶつけ合う場面も。普通の少女マンガとはひと味違う深みのある内容に、男性人気も高い名作です。

なお、エンディングテーマ「夢の中へ」と同時に流れるのは、さまざまな実写映像です。都立西高等学校の廊下や教室、吉祥寺サンロード、渋谷駅周辺の繁華街など、独特なカメラワークから場所を当ててみるのも楽しいかもしれません。この作品は、「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」「U-NEXT」などで見ることができます。

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ネット出の反応

3作品の中で「候補として」異質なのが「彼氏彼女の事情」ですかね。
他2作品はまぁ納得、という感じでしたが。
lainは初版のDVDを全巻買いました。PS版も買いプレイしました。
まぁ、売っちゃいましたが…
人の死とは、生きるとは、繋がりとは、自分とは、他人とは、と毎回哲学的問いが連発するので初見では何を言いたいのか全く分からない作品でした。
最初に「lain」がきたから、次は当然「TEXHNOLYZE」だろうと思ったら、違いましたね。
『serial experiments lain』と『灰羽連盟』は、確かに安易にお薦めできないでしょうね。
少なくとも、TV版エヴァの最終回に納得したぐらいの人でないと。
『彼氏彼女の事情』はなんでここに含めたのかよく分からない。
個人的にはよくできたラブコメアニメという印象だけど。
カレカノは普通にオススメできる作品と思うけどな。
アニメ制作中に原作に追いついちゃったのと、庵野監督が途中で投げ出しちゃったんで、総集編が連発されたり後半グダグダになっちゃったのが惜しいけど。

カルト作品はあまり得意ではないのですが気になる作品ではありますね…
多分観ないけども…

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